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コーポレートメッセージ

日本農業のソリューション企業として

 我が国の農業を取り巻く環境は、ますます厳しい状況になりつつあるように感じます。 農業に最も密接に関係する気候は、気温の急変、時季外れの長雨や急激な日照り、更には度重なる大型台風の来襲など、本当に気が休まる暇も無い状況です。世界的に見ると異常な熱波による死者や厳しい干ばつ、集中豪雨での河川の氾濫による洪水の発生や過去に例を見ないような大型サイクロンによる都市の破壊やその結果としての死傷者といった痛ましい出来事が広範囲な地域で発生しています。

 このような自然環境変化の原因とされている地球温暖化をもたらしているとされるCO₂の排出削減への取り組みが世界中でようやく始まりました。

 我が国の農業行政を担う農林水産省は、2015年に国連総会で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)を踏まえて2021年5月に「みどりの食料システム戦略」を発表しました。これは2050年までの管掌業務においてカーボンニュートラルなどの環境負荷の軽減と持続可能な産業基盤を構築するという大きな構想であり、生産から加工・流通、消費そして調達に至る様々な分野におけるイノベーションを総合的かつ具体的に図ろうとする構想になっています。

 特にカーボンニュートラルの視点から、製造過程でCO₂を発生させる化石燃料を原料とする化学肥料、化学農薬の低減が掲げられております。更に、直近では肥料の原材料である窒素・リン酸・塩化カリの大部分を輸入に頼っている状況の中で、国際紛争による輸送の滞りなどもあって2021年以降、急激な価格上昇が続いており、いずれの面からみても農業に携わる方々にとって、先行きの見通しが立てづらい状況です。

 スガノ農機は創業以来、プラウによる「有機物循環農法」を掲げて、残渣物や雑草、緑肥を土中に戻し「土本来の植物を生育する力」を回復させる農法を提唱してまいりました。特に「みどりの食料システム戦略」を踏まえて、昨年夏に発売いたしました「浅耕プラウ」は鋤込み性を向上させ、プラウの難点でもあった土の隆起を最小限に抑えることで、畑作はもちろんのこと、稲作にもお使い頂けるプラウとして高い評価をいただいております。

 弊社は、全国の「土を考える会」の会員の皆様はもとより、お取引を頂戴している農家様の様々な声を真摯に受けとめ、日本の農業のソリューション企業として、これからもお役に立つ製品の開発を重ねてまいりたいと考えております。

 日本の農業の大きな転換期に、携われることを大きな喜びとして今後とも歩みを続けてまいります。

スガノ農機株式会社
代表取締役社長 渡邊信夫