2021年 下期 総合カタログ スガノ農機 株式会社
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をかけたり、コンビソイラの後ろにスタブルカルチをつけたり、2回でやる仕事を1回で済ませる作業体系で、必要な作業を適期に行えるようになっています。前述の大型トラクタはプログラムを事前に設定しておけば、畑の端に着いたら前後の作業機がボタン一つで順番にPTO駆動の入切、上げ下げ等をやってくれますし、アクセルも自動なので、オペレーターの負担は相当軽くなっています。自動操舵(オートステア)はトラクタごとに5台装着しています。12年前にGPSガイダンスを導入した時にはDGPSでしたが、敷地内に基地局を設置してRTK化しました。春先に目標となるピンを設置するために半日歩いていた作業がなくなり、春作業が早く進むようになりました。畑の端までキッチリ畝を切れるので、植付ける株数が増え、歩留まりも上がっています。一時、大豆栽培を休んでいた20代の頃、特別栽培大豆の生産を農協から持ちかけられ大豆栽培を再開しました。2年の試作を経て、3年目からは生産組合を通して都内の納豆屋さんへ出荷し「佐藤博志と仲間たちによる特別栽培国産大豆100%」と表記された商品で販売されています。その納豆屋さんとは、社員を連れてほ場に足を運んでいただいたり、納豆の製造現場にお邪魔して醗酵室のドアを開ける際に緊張するという話を伺ったりというように接点が生まれています。北海道の畑作物は、農協に出荷して終わりが多いのですが、ユーザーの顔が見えることでお互いの意識が変わり、かれこれ20年以上のお付き合いが続いています。これからも農業を続けていくためには、土づくりは絶対不可欠。土を考える会で篤農家の話を聞く機会が増え、尚更その思いは強くなりました。種芋や種小麦を生産している限りは病気を出せないので、現状の輪作体系を変えるほうがリスクが高まりますが、面積を増やしてスイートコーンを作付けしたり、普通小麦に切り替えて小麦の連作などにチャレンジすることも画策中です。小麦の跡は堆肥を撒き、緑肥(エンバク)を鋤込みます。清水町は「牛のまち」ですから牛糞には困りません。町内産の牛糞由来のペレット堆肥はNPKの成分が安定していて、小豆や大豆の特別栽培に重宝しています。今年は春先にメタン発酵後の固形分を絞った後に残る消化液(液状完熟堆肥)を小豆のほ場に散布しました。直接、収量増にはつながらないのですが、長い目で作物のとれるほ場を維持管理する取り組みを今後も続けていこうと思います。佐藤さんの輪作体系取引を長く続けていただくために恥ずかしいことはできない 下層に粘土があるので25cmでプラウ耕を行うタインとダブルスパイラルで構成されたフロンティアコンビソイラには、SC9をコンビネーションサブソイラとパワーハローの組み合わせ7月下旬収穫9月中旬~下旬播種5月上旬植付け8月上旬~中旬播種10月上旬鋤込み10月中旬~11月上旬収穫5月中旬~上旬収穫10月上旬播種直接取引で納豆用の大豆を出荷8月下旬~9月上旬収穫・個別選別種子用ジャガイモ男爵・きたあかりとうや・さやか北海道こがね種子用小麦きたほなみゆめちからビート緑肥エンバク大豆《4年輪作》小豆《8年輪作》4月上旬植付け72

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