2021年 上期 総合カタログ スガノ農機 株式会社
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十勝平野の西部に位置する清水町は晴天日数が多く、十勝管内でも比較的湿度が低いので、夏季は高温で冬季は低温になります。私はこの地で、種子用ジャガイモ・スイートコーン、種子用小麦、大豆・小豆の4年輪作体系で40haの畑作経営をしています。祖父の代でこの地に落ち着き、父から経営を引き継いで17年が経過しました。工業高校を出て帯広畜産大学の別科で2年間学び、実家に戻った時は、家から見える範囲の24ha規模でした。父は、私が就農してからの10年間で、徐々に面積を増やし、大きい格納庫を建て、トラクタ、コンバイン、作業機を揃え、経営を移譲するときには無借金で受け渡してくれました。すべてを揃えても借金が残っていたり、代替わりしてから資金調達に苦労したりする話を聞くので、有難いことだと思っています。幼少期から農家をやるつもりで育ちましたし、機械いじりが好きだったので、部品交換や機械整備を自身で行いながら、大切に使ってきた機械も20~30年選手。徐々に更新時期を迎えつつあります。作業機の更新は進めてきましたが、来年度の事業を利用してポテトハーベスタの更新が決まりました。ところが導入予定のグリメSE-140は現在保有している国産トラクタでは牽引できないことが判明。急遽、外部油圧の吐出量に余裕があり、相性が良いという155馬力のトラクタJD6155Rの導入に踏み切ることになりました。想定外の更新になりましたが、作物残渣を処理するフロント用のシュレッダーと、ロータリも合わせて購入し、土づくりや複合作業の選択肢が一気に広がりました。プラウ耕前の処理も楽になり、20インチ4連プラウでも力強く曳けるので、力強いパートナーになってくれそうです。この辺りはその昔、水田地帯で水路もありました。父は10代で家を手伝うようになり、その頃は、馬が作業機を引く馬耕で営農していました。テーラーで作業をこなす時代を経て、わが家にトラクタが来たのは周りより少し遅かったと記憶しています。その父も75歳を過ぎましたので、今までのように仕事に取り組むのは体力的にも辛くなってきていると思っています。ダンプやフォークリフトに乗れなくなることも想定して、ビートの収穫作業体系やイモの選別作業体系は変えていかなければなりません。ほ場でのトラクタ作業は既にワンオペになり、複合作業や自動操舵は積極的に採用してきました。例えば爪もの作業機を入れながらパワーハローユーザーインタビュー ❸ <佐藤博志様>155馬力のトラクタが広げる土づくり・複合作業の選択肢人を雇うか、機械を駆使するか作業体系を思案して打開策を模索する作業効率を考えた複合作業が中心。フロント作業機も数種類用意これからも農業をしようと思ったら土づくりは絶対不可欠です。篤農家の話を聞いてその思いは強くなりました。これからも農業をしようと思ったら土づくりは絶対不可欠です。篤農家の話を聞いてその思いは強くなりました。71

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